Heather Nova ヘザー・ノヴァ 『South』(2001年)
『South』(2001年)
バミューダ出身のシンガーソングライター、Heather Nova (ヘザー・ノヴァ)の前作『Siren』より約3年振りとなる4thアルバム。
今作の レコーディングは主にロンドンでヘザーのツアーバンドと共に行われました。
(ボーナストラックを除く)13曲中10曲を1stアルバムからの付き合いとなるFelix Tod(フェリックス・トッド)がプロデュースしています。
「Virus Of The Mind」は、XTCやロビン・ヒッチコックの作品に関わってきたPaul Fox(ポール・フォックス)がプロデュース。
ドイツ映画のサントラに提供された「Gloomy Sunday」を、D.F.Petersen(D.F.ピーターセン)がプロデュース。
「Like Lovers Do」は、最初にイヴ・ニールソンとNYでレコーディングし、それをロンドンに持ち帰り、バックコーラスも務めるブライアン・アダムスと仕上げました。
その為、クレジットにはイヴ・ニールソンとブライアン・アダムスの共同プロデュースとなっています。
「I'm No Angel」では元スウェードのバーナード・バトラーとコラボレート。
プロデューサーのFelix Todが、バーナードと仕事をしたことがきっかけで、一緒に曲を書き、レコーディングされることとなりました。
「Heaven Sent」は、他のバンドとのレコーディングの為訪れたスウェーデンで、ピーター・ケヴィントとサイモン・ノルドバーグと一緒に書いています。
ギターを弾きながら満面の笑みを見せるヘザーのジャケット写真!
今まではクールな雰囲気のジャケ写が多かったので、今回は少し明るくなった前作『Siren』より、更に明るめの作品に仕上がっているのか....!???
早速聴いていきましょう(^^♪
「If Saw You In A Movie」
オープニング・トラック。
冒頭はさざ波の音...。そして...サウンド・曲調ともに、あ、明るい!!
ヘザーらしいハイトーンボイスは健在!!
「Talk To Me」
ミディアム・ナンバー。
こちらもサウンド・ヴォーカルともに、爽やかでPOPです!
「Virus Of The Mind」
ラップ調のメロディラインが印象的なポップな1曲。
とぅるるっるっるる~るるる♪
「Like Lovers Do」
メロディアスなミディアムスローナンバー。
「Waste The Day」
ヘザーの優しい歌声が心地良い1曲。
「Heaven Sent」
アップテンポながら、メランコリックな雰囲気の1曲。
今までのヘザーらしさも感じられる1曲。
「It's Only Love」
エモーショナルでしっとりした雰囲気のスローナンバー。
「I'm No Angel」
冒頭の近未来的な(!?)サウンドが印象的なアップテンポなPOPナンバー!
手拍子的な音も取り入れられている、今までの暗いヘザーには考えられなかったポジティヴサウンドにも注目です!
「Help Me Be Good To You」
ベースの低音が耳に残るメランコリックなスローナンバー。
「When Somebody Turns You On」
こちらもポップな雰囲気の曲(^^♪
「Gloomy Sunday」
”暗い日曜日”のカヴァー。ドイツ映画のサントラに提供されたという1曲。
色々なアーティストに歌われていますが、ヘザーもとても素敵なヴォーカルを聴かせてくれます!
「Tested」
アコギメインのシンプルなアレンジの1曲。
「Just Been Born」
ラスト・トラック。
イントロから不穏なサウンド...。
こういう物々しい雰囲気の曲もヘザーならでは。
「Man In The Ocean」
ボーナストラック
1st、2ndアルバムとも、ダークで陰鬱で、辛気臭さが半端なかったヘザーが、3rd『Siren』で少し明るくなってきたかなという印象でしたが、4thアルバムの今作『South』で、さらに明るくポップに変化していました!
この変化を歓迎するリスナーも、初期の頃のような陰鬱でダークなヘザーを期待していたリスナーもいるかもしれません。。。
私はこの変化は、ヘザーにとって良かったのではと思っています。
1st、2ndみたいな陰鬱な作品ばっかり長年書いたり歌ったりしていたら、とてもじゃないけどヘザーの精神面が心配になっていしまいます…。(余計なお世話…(^^;))
因みに、このアルバム以降ヘザーのアルバムは国内盤が出たり出なかったりしていた事もあり、聴けていません(泣)
久しぶりに『South』を聴いていたら、ヘザーのまだ聴いていない作品も聴きたくなったので、近々ご紹介できたらと思います。
『South』は、 明るい曲調も多い中、「Tested」「Just Been Born」はヘザーの真骨頂であるダークな雰囲気を湛えております。
アルバム全体としては、 ヘザーの美しいハイトーン・ボイスと、より明るくリラックスした雰囲気のヘザーを堪能できる1枚となっていますので、是非チェックしてみて下さいね!(#^^#)
底抜けに暗い曲も聴きたくなる事もあると思いますが、POPで心地良い作品も箸休め程度でも良いので聴いてください…。(*^^*)