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好きな音楽の事などを中心に書いております! I write mainly about my favorite music! HAVE FUN

sweetbox スウィートボックス 『Classified』(2000年)

『Classified』(2000年)

クラシファイド(通常盤)

ドイツ出身の音楽グループ。
エグゼクティブ・プロデューサーHeiko Schmidt、サウンド・プロデューサーRoberto "GEO" Rosanと歴代ヴォーカルによるユニット。

今作は、ヴォーカリストが新たにJade(ジェイド)になり、初めてのアルバム。

クラシファイド(通常盤)

クラシファイド(通常盤)

 

 

 

 sweetboxは、ドイツでは名の知れた仕掛人Heiko Schmidt(ハイコ・シュミット)と、同じくドイツの敏腕プロデューサーGEO(ジオ)を中心に1995年にスタートしたプロジェクトが主体となっている。

 

1995年5月、初代ヴォーカリストTempest(テンペスト)をフィーチャーしたデビュー・シングル「Booyah-Here We Go」を制作。
これを制作するにあたって、初めてsweetbox(スウィートボックス)というプロジェクト名が付けられた。
ハイコは、プロジェクト名の由来について、「このプロジェクトでレコードをリリースするのに名前が必要だった。で、何日も何週間も考えた挙句、ある日テーブルの上に置いてあった”菓子箱”を見て”スウィートボックス”という名前がひらめいた。これなら世界の人たちに通じる名前だろ!」とのこと。


デビューシングルは、ヨーロッパ各国で好セールスを記録。
続く2ndシングル「Shakalaka」はヨーロッパのみならず、アメリカのクラブシーンも飛び火し、ニューヨークのクラブ・チャートで3週に渡りNo.1をマークするなど、幸先の良いスタートを切る。

その後ヴォーカルのテンペストはソロ・デビューを果たす。


1997年、GEOは、ドイツのダンス・ユニット”SNAP!”のダンサーだったTina Harris(ティナ・ハリス)をラッパー、ヴォーカリストとして迎え入れる。


ティナが加入した第2期スウィートボックスの第1弾シングル「I'll Die For You」はそれまでのスウィートボックスのアッパーなダンス・チューンとは異なり、ティナのラップを前面に押し出したミディアム・ビートのヒップ・ホップ・トラックだったにもかかわらず、GEOの思惑通りクロス・オーヴァー・ヒットを成し遂げる。

1997年、ハイコとGEOの構想によるラップとクラシックが融合した曲「Everything's Gonna Be Alright」を完成させ、ヨーロッパでリリース。
バッハの「G線上のアリア」をベースにし、ドラム以外の全てのパートがジャーマン・シンフォニー・オーケストラの演奏というゴージャス且つ気品のあるトラックと、叙情的なポエトリー・リーディングがかったラップが至極のハーモニーを奏でる同曲は、当初ドイツだけのリリースであったが、ラジオの電波に乗りオーストリア、スイス、スペインなどの近隣諸国で軒並みチャートインし、1998年2月にはヨーロッパ全域のトータル・エアプレイ・チャートで2週連続1位をマークする程の大ヒットとなる。
日本でもその人気は飛び火し、ラジオを中心にヘヴィープレイされ、各地のチャートでNo.1を獲得。
「Everything's Gonna Be Alright」が収録された1stアルバム「sweetbox」は日本国内だけで65万枚を超すセールスを記録、日本ゴールドディスク大賞の”ニューアーティスト・オブ・ザ・イヤー”に輝いた。


その後プロモーションと、40か国にも及ぶライヴ・ツアーを行った後、暫く休憩をはさみ、2ndアルバムの制作に取り掛かろうと思っていた矢先に、ヴォーカルのティナが、スウィートボックスを離れソロ・アーティストになる事を決意。
ハイコとGEOがあくまでもクラシックをベースにしたヨーロピアン・テイストのヒップホップを貫きたかったのに対し、ティナはアメリカの本格的なヒップホップを追求したいと云う理由との事。


ティナの脱退に伴い、新しいヴォーカリスト探しが最重要課題となったハイコとGEOは、地元ヨーロッパはもちろん、ニューヨーク、ロサンゼルス、モントリオールなど世界中で新しいヴォーカリストのキャスティングを試みたが、妥協を許さない2人の耳にかなうシンガーはなかなかみつからなかった。
時間だけがどんどん経過し、八方塞がりになっていたころ、2人のプロダクションのボスの一言が事態を一転させる。「どうしてジェイドを起用しないんだ?」


ジェイドとは、彼らのプロダクションでソロ・アーティストとしてデビューすべく準備が進められていた新人の女性シンガーだった。
ジェイドとの出会いは、ハイコとGEOがロスに住んでいるソングライターアラン・リッチに会いに行き、彼のスタジオに居た時に車の中に忘れ物をして駐車場まで取り行ったら、車の窓にカセットテープが挟まっていた。何のテープだろうと思ってハイコとGEOとアランで聴いてみたら、中身はジェイドという女の子がソングライトした2曲入りのデモ・テープだった。
聴いた瞬間に3人は顔を見合わせ、”ワ~オ!”彼らはすぐにジェイドと連絡を取り、4時間後に会ってその場で契約が成立した。

ジェイドは、アメリカ・カリフォルニア出身の(本作でデビュー時)20歳。
この道に進むまでは国際弁護士になるために法学を学んでいた才女。
しかし、研修の為に通っていた弁護士事務所での仕事があまり自分に向いていないと思った彼女は、昔から憧れていたシンガーになるべく、デモ・テープを作り、配り歩いていた。その中の1本が、ハイコとGEOの耳に届いた形となった。
ジェイドと契約した時点では、スウィートボックスにはティナが居たし、ジェイドは歌声が素晴らしいだけでなく、ソングライティングのセンスも抜群だったので、ソロ・アーティストとしてデビューさせるつもりでいたという。
その為、ティナが去った後、スウィートボックスのヴォーカリストをジェイドにしようという発想が浮かばなかったそうだ。
ボスの「どうしてジェイドを起用しないんだ?」という一言で、ハイコとGEOは、「スウィートボックスをジェイドのソロ・ユニットとすればいいんだ!」と発想の転換をし、新生スウィートボックスが生まれた。


中断していた2ndアルバムの制作が再開し、約半年かけて出来上がったのが本作『Classified』。

 

「Cinderella」

 アルバムオープニングトラック。
後期バロック音楽を代表するドイツの作曲家テレマンの「トランペットのためのコンチェルト」をベースとした楽曲。
クラシックとポップスの見事な融合!
ジェイドのヴォーカルもガーリーだけどクールさも併せ持っています!!


SWEETBOX "CINDERELLA", official music video (2000)

 

「For The Lonely」

300を超える映画音楽を手懸けたモリコーネの、1970年のイタリア映画「ラ・カリフ(=レディー・カリフ)」の為に書いたテーマ曲をベースにしている。


SWEETBOX "FOR THE LONELY", official music video (2000)

 

「Everything's Gonna Be Alright」

 ティナ時代の同曲のジェイド・ヴァージョン。
バッハの「G線上のアリア」をベースにした楽曲。
ジェイドのラップも悪くないけど、やっぱりこの曲はティナ・ヴァージョンが合っている気がする…。
ジェイドの声質はガーリー系なので、ラップでティナと勝負させたら敵わないのは仕方ないですね。。。

Sweetbox / Everything's Gonna Be Alright (Jade's Version)

 

「Everything's Gonna Be Alright-REBORN」(※今アルバムには未収録)

”リボーン”なるものも存在していたのですね…。
サビ以外の部分がだいぶアレンジされている印象です。


SWEETBOX "EVERYTHING'S GONNA BE ALRIGHT - REBORN", official music video (2005)

 

「Boyfriend」

イントロから『ロッキー』だ!! 
忍者とくノ一ジェイドのMVも面白い!
このMVのジェイド、沢尻エリカに似てます(^^;)


SWEETBOX "BOYFRIEND", official music video (2001)

 

「Every Time」

オリエンタルな雰囲気が印象的な1曲。
ため息が出るような美しいメロディ…。
この曲はベースになっているクラシックなどは無く、ジェイドとGEOによる完全オリジナル・ソング。


SWEETBOX "EVERYTIME" Lyric Video (2001)

 

「Superstar」

サビを聴けば一目(耳?)瞭然、ロシアの作曲家チャイコフスキーの「白鳥の湖」がベースになっている1曲。


SWEETBOX "SUPERSTAR" Lyric Video (2001)

 

「Crazy」

ベートーベン交響曲第五番「運命」をベースにした1曲。
ロック調のクールな楽曲となっている。


SWEETBOX "CRAZY" Lyric Video (2001)

 

「Trying To Be Me」

ヨーロッパエリアでの1stシングルとなった曲。
1800年代に北欧音楽を確立したノルウェーの作曲家グリーグによる組曲「ペール=ギュント」からの引用がなされた1曲。

 

ヴォーカルがジェイドとなり、テンペスト時代のアッパーなダンス・チューンや、ティナの時代のヒップホップ・ラップ系が苦手なリスナーにも受け入れられ、何と言ってもジェイドのキュートな歌声とルックスで、より一層ファン層が広がったような気がします。 
ジェイド以前のスウィートボックスはティナ時代の「Everything's Gonna Be Alright」以外ちゃんと聴いた事がないのでよく知りません(^^;)
少し聴いてみた、「Booyah-Here We Go」はまだ…良いとして、「Shakalaka」は。。。。(^^;)
もう、私には”ポカーーーーーン( ゚Д゚)”でございました。


とにかく、Jade時代のスウィートボックスは、とても聴きやすいのでお勧めです。
因みに2006年末にはジェイドとGEOが脱退し、2008年からはジェイミーという新ヴォーカリストが入り、プロデューサー陣も変わり、それからもヴォーカリストが何人か入れ替わっています。
自分はジェイド以降は未聴なのですが、機会があれば聴いてまたご紹介したいと思います!!
ということで、気になる方は歴代のヴォーカルとサウンドの変化をチェックしてみては如何でしょうか!?

  
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