Jewel ジュエル 『Spirit』(1998年)
『Spirit』(1998年)
『Spirit』(1998年)は、デビューアルバム『Pieces of You』(1995年)から約3年振りとなる2ndアルバム。
Jewel(ジュエル)
本名:Jewel Kilcher(ジュエル・キルヒャー)
1974年5月23日生まれ。アメリカのシンガー・ソングライター。
他に詩人や、アン・リー監督の映画『シビル・ガン 楽園をください』(1999年)に出演するなど、女優としてのキャリアも持つ。
ドイツ系スイス人の祖父が1941年にアメリカ合衆国ユタ州ペイソンに移住し、そこでジュエルは生まれた。まもなくアラスカ州ホーマーに転居し、そこで父に育てられる。
800エーカーの広大な農場で育ち、馬に乗って通学し、犬ゾリに引かれてコンサートに行っていたそう。
6歳の頃より両親とステージで歌い始め、また祖父からはヨーデルを学んだ。
ギターを手に歌うようになっていく一方で、奨学金を得てインターローシェン芸術学院へ進学、オペラ・哲学を専攻。ジュエルは子供の頃から、プラトンなどの哲学書を読み、自分の存在理由について考えていたという。自ら歌を書き始めたのは、在学中の17歳の頃である。
卒業後は離婚した母の住むカリフォルニア州サンディエゴに移るが、本格的な音楽活動を始めると同時に79年型ワーゲンのバンでの極貧生活を選ぶ。
バンに寝泊まりし、Kマートで体を洗い、路上でライヴを行った。
この間の喫茶店での演奏が評判となり、口コミでジュエルの名は少しずつ広まっていった。恋人であったスティーブ・ポルツと彼のバンドであるラグバーンズとの出会いもこの時である。ポルツとは後に「You Were Meant for Me」で共演した。
喫茶店での出演がきっかけでアトランティック・レコードと契約し、1994年にデビュー・アルバム『心のかけら』を発表。
ビルボードチャートに最高4位、2年にわたってチャート・インし、アメリカだけで1200万枚を売り上げた。 (一部Wiki参照)
Jewelのアルバムはこの『スピリット 』が初めて聴いた作品でした。
当時の感想は、凄くシンプルなアレンジで、派手さはないけれど心に沁みるジュエルの繊細でいて力強い歌声に感動したのを覚えています。
その後、デビューアルバム『心のかけら 』を聴き、『スピリット』よりさらにシンプルで地味(いい意味で(^^;))だったので、こちらも印象的なアルバムでした。
で、今回2ndの『スピリット 』の話に戻りますが、ほぼアコースティックメインのアレンジというシンプルなものですが、メロディがとても良いのと、何と言ってもジュエルのアコースティックサウンドにぴったりの繊細かつ芯の強い歌声がとても素敵!!
『Spirit』から、私のお気に入り曲ベスト3を紹介します!
「Hands」
アルバム中1番の名曲。
Jewel - Hands (Official Music Video)
「Down So Long」
アルバム中でもアップテンポで聴きやすい1曲。
詩的な歌詞もジュエルの魅力。
Jewel - Down So Long (Official Music Video)
「Life Uncommon」
平和と自由を歌った曲。
ライナーノーツにて、ジュエルのインタヴュー時の自身のヴォーカルスタイルについて話していた事がこう紹介されていました。
「私は、喉の筋肉を鍛えるために、エラ・フィッツジェラルドの歌を真似してみた。トリルをどうしたら表現できるか。エラ自身、声の使い方が万能だったのでとても参考になった。それと、ナンシー・グリフィスの可愛らしい声もマスターすれば表現の幅が増えると思った。トレイシー・チャップマンのビブラートのかけ方、ジェニファー・ウォーンズの音符を長く伸ばす歌い方などを身に付けていったわ。マスターした様々なスタイルは、私の中で一つになったけど、出ていくときはインプロヴィゼーションなの。歌うときは女優のように曲に込められた感情やキャラクターを出していく。私の歌声には様々な色がある。私の歌声はレインボー・カラーといえるわね」
ジュエルの美しく芯のある歌声は、天性の歌の才能に加えて、先輩女性シンガー達の歌唱法を研究し、練習してきた、Jewelの努力の賜物だったのですね。。。
さて、Jewelの次作(3rdアルバム)は『This Way』。。。