Sinead O'Connor シネイド・オコナー 『Universal Mother』(1994年)
『Universal Mother』(1994年)
アイルランドのミュージシャン、Sinead O'Connor (シネイド・オコナー)の、通算3作目のオリジナルアルバム。
色鉛筆で描かれたアルバムジャケットが目を惹きます。
アルバムのオープニングは、オーストラリアのフェミニスト、Germain Greer(ジャーメン・グリア)によるスピーチ。
「Fire On Babylon」
怒れるシネイド。個人的には「Troy」に次ぎ衝撃的な曲でした!
Sinéad O'Connor - Fire On Babylon [Official Music Video]
「John,I Love You」
ピアノのみで歌われるバラード。
タイトルの”John(ジョン)”とは、シネイドの夫ジョン・レイノルズの事。(現在は離婚しているが、音楽ではよきパートナー)
ジョンへの愛情を歌った、しっとりとした1曲です。
「All Apologies」
Nirvana(ニルヴァーナ)のカヴァー。
静かに囁くように歌うシネイド。MVのシネイドはスキンヘッドだった髪が伸びてショートヘアに。相変わらずお美しいです…。
Sinéad O'Connor - All Apologies [Official Music Video]
「Famine」
衝撃(!?)のラップナンバー。
歌われているのは、アイルランドについて。
政治的なメッセージ性の強い歌詞になっています。
(気になる方は国内盤の対訳を一読してみてください!)
Sinéad O'Connor - Famine [Official Music Video]
「Thank You For Hearing Me」
殆どの歌詞のフレーズが””Thank You For~”で、シネイドの感謝が歌われる穏やかな1曲。
ですが、終盤の歌詞では全く逆の印象になってしまう衝撃的(!?)な歌でもあります。
”Thank You For Breaking My Heart(わたしの心を引き裂いてくれてありがとう)”
Sinéad O'Connor - Thank You for Hearing Me [Official Music Video]
このアルバムには他に、シネイドの息子ジェイク・レイノルズが歌う、彼が書いた曲(当時6~7歳?)「Am I Human?」が収録されていたり、上述で紹介している、夫ジョンへのラヴ・ソング「John,I Love You」、息子への愛情たっぷりの曲「My Darling Child」が収録され、とてもパーソナルであたたかな収録曲もありますが、「Fire On Babylon」「Red Football」などは彼女の壮絶な幼少期~少女時代があったからこそ書かれた重い内容の楽曲も。
「Scorn Not His Simplicity」「All Babies」は、全ての子供達に向けられた曲のように感じられます。
そして「Feminn」は、アイルランド国家、全てのアイルランド国民へ向けた曲。
対訳を噛みしめながら聴きたい内省的且つメッセージ性の強いアルバムとなっています。