Cocteau Twins コクトー・ツインズ 『Milk & Kisses』(1996年)
『Milk & Kisses』(1996年)
スコットランドのロックバンド。Cocteau Twins (コクトー・ツインズ)の最後のオリジナル作品となった8thアルバム。
1997年、9枚目で最後となるはずだったアルバムのレコーディング中に、バンドは突如として解散した。
邦題は『ミルク&キス』
<メンバー>
エリザベス・フレイザー(Elizabeth Davidson Fraser)...vo
1963年8月29日生まれ
ロビン・ガスリー(Robin Andrew Guthrie)…g
1962年1月4日生まれ
ウィル・ヘギー(Will Heggie)...b
サイモン・レイモンド(Simon Philip Raymonde)...b,key
1962年4月3日生まれ
ヴォーカルのエリザベスは、「歌詞を書いている時は幸福感に満ちているけれど、レコーディングの時は一人でいないとスタジオに入れないし、周囲で聞かれていると思ったら、歌に専念出来ない。それでいて、歌いながら恐怖感に駆られて泣いてしまうこともある」と話す。
ロビンは、「追い詰められた気分になるのは彼女だけでないんだ。レコーディングを始める時には、僕もよく自殺しないでいられたと思う程、まともな状態ではなかった。自分達から4AD※から離れたにも関わらず、路頭に迷ったかのような、行き場を失くした状態だったから」と話すほどだ。
※4AD…コクトーツインズがアルバム『Heaven or Las Vegas』(1990)まで所属していたイギリスのインディー・レーベル。
一方、サイモンは体育会系の明瞭快活なキャラクターで、音楽よりもフットボール(サッカー)に興味があるのではと思える人物だそうだ。
サイモンの存在が、繊細で揺れやすいコクトー・ツインズのバランスをキープしているように感じたと国内盤の解説に書かれています。(*^^*)
人より何倍も繊細で感受性豊かな彼らだからこそ、常人にはとても難解とも思えるアーティスティックな音楽を創り出す事ができるのですね…。
説明するのがなんとも難しい、コクトー・ツインズの楽曲達...。
余計な説明は不要だぃ!!まずは聴いていきましょう...(*^^*)
「violaine」
2ndシングル。
「serpentskirt」
「tishbite」
1stシングル。
「half-gifts」
「flock of soul」
ボーナス・トラック。
「calfskin smack」
「rilkean heart」
アジア盤『Milk & Kisses』でこの曲でデュエットも果たし、コクトー・ツインズに多大な影響を受けたアジアの歌姫王菲(Faye Wong/フェイ・ウォン)も、この曲を自身のアルバム『王菲(フェイ・ウォン) 』の中で「懷念」というタイトルでカヴァー。
(因みに同アルバムの中の「娛樂場」という楽曲はコクトー・ツインズが書き下ろした1曲となっている)
「primitive heart」
ボーナス・トラック。
「ups」
「eperdu」
サラ・ブライトマンが自身のアルバム『ドリーム・チェイサー(夢追い人)』でカヴァーしている。
「treasure hiding」
「seeks who are lovers」
以前から彼らのアルバムには歌詞が記されていなく、前に日本盤に歌詞が掲載された時にはアーティスト側からクレームがついたそうです。
なので勿論この作品にも、歌詞も対訳も一切付いておりません(^^;)
エリザベスは、「まず、言葉とサウンドとが一体化することによってコクトー・ツインズの音楽が完成するのだから、歌詞だけピックアップして理解するようなことはやめて欲しいわ。それに、レコーディングやライヴの時には、あらかじめ歌詞が用意されていても、その時の自分の状態で歌う言葉が変わってしまうこともあるから、周囲にきちんと覚えていて欲しくないというのもある(笑)」との事(^^;)
最後のオリジナル・アルバムとなった作品は、今までのコクトー・ツインズの作品と比べても、とても明るめな印象。
耽美な世界にどっぷりと浸かれるとても美しい作品になっています。
是非チェックしてみて下さい(#^^#)