Dixie Chicks ディクシー・チックス 『Wide Open Spaces』(1998年)
『Wide Open Space』(1998年)
アメリカの女性3人からなるカントリー・ポップ・バンド、Dixie Chicks(ディクシー・チックス)の4thアルバム。
2020年6月26日、”ディクシー”という南部奴隷制にリンクする言葉をバンド名から排除し、The Chicks(チックス)に改名した。
<メンバー&バイオグラフィ> ※Wikiを参考に、一部修正を加えて記載しています。
Emily Strayer エミリー・ストレイアー(1989年 -)
…ヴォーカル、ドブロ、バンジョー&アコースティックギター
Martie Maguire マーティ・マグワイア(1989年 -)
...ヴォーカル、フィドル&マンダリン
Natalie Maines ナタリー・メインズ(1995年 -)
…リード・ヴォーカル
[旧メンバー]
Laura Lynch ローラ・リンチ(1989年 - 1995年)
…ヴォーカル
Robin Lynn Macy ロビン・リン・メイシー(1989年 - 1992年)
…ヴォーカル
Dixie Chicks(ディクシー・チックス)は1989年にテキサス州のダラスで結成され、数年の下積み時代とメンバー変更を経て、1990年代末にカントリーとポップスの両ジャンルで成功を収め、全ての音楽ジャンルに於いて販売枚数が最も多い女性グループである。
Dixie Chicks(ディクシー・チックス)は、ダラス郊外にあるテキサス州アディソンのグリーンヒル・スクール卒業生であったマーティ&エミリー・エルウィン姉妹、ローラ・リンチ、ロビン・リン・メイシーの4名によって結成された。
その後エルウィン姉妹は2人とも結婚・再婚し、現在はマーティ・マグワイアとエミリー・ストレイアーとなった。
エルウィン姉妹は主に楽器を、リンチとメイシーはヴォーカルを担当。
彼女たちはブルーグラスサウンドを主にして活動を開始、1990年にインディーズ・レーベル「クリスタル・クリア・サウンド(Crystal Clear Sound)」から1stアルバム(女性演奏者デール・エバン(Dale Evans)にちなんで)『Thank Heavens for Dale Evans』を発表。
前年にはマーティが全米バイオリンチャンピオンシップで3位を獲得、またディクシー・チックスとしてもテルライドブルーグラス祭(Telluride Bluegrass Festival)で最優秀バンド賞を獲得したり、リーバ・マッキンタイアとジョージ・ストレイト、ガース・ブルックスの前座を務めた。
しかし、彼女たちの曲は公共放送以外で放送されることはなかった。
ディクシー・チックスは1991年末にクリスマス・シングル「Home on the Radar Range」を発表。
そして1992年には2ndアルバム『Little Ol' Cowgirl』を発表。
スティール・ギター奏者として有名だったロイド・メインズ(Lloyd Maines)との競演を果たし、そしてセカンド・アルバムの一部では現代的なカントリーサウンドにも挑戦した。ディクシー・チックスはテキサスとナッシュビル周辺の様々なイベントに出演し続けた。
しかしダラス以外でのラジオ放送はなく、商業的な成功を収めるられずに終わった。
その後ロビン・リン・メイシーは音楽の方向性の不一致のために1992年末に脱退。
だがグループは引き続きダラスにて活動を続けた。
ディクシー・チックスはトリオとなり、1993年に3枚目のアルバムをリリースした。『Shouldn't a Told You That』はリンチのリード・ヴォーカルを全面的に押し出し、ブルーグラスの要素を少なくした。
継続的にツアーを行い、クリントン大統領の就任式やCBS This Morningのような注目度の高いイベントにも出演したが、ヒットには恵まれなかった。
1995年末に、以前に共演したロイド・メインズをプロデューサーとして迎えた。
そしてローラ・リンチが脱退し、プロデューサーの娘であるナタリー・メインズとチェンジした。
同時期にソニーはディクシー・チックスをスカウトし、新しいレーベルであるモニュメント・レコード(Monument Records)の所属となった。
1997年10月にシングル「I Can Love You Better」でメジャー・デビュー。
この曲はカントリーチャートのトップ10入りした。
1998年1月にこの曲を含む4thアルバム『Wide Open Spaces』を発表。
シングルカットされた「There's Your Trouble」「Wide Open Spaces」「You Were Mine」は全てカントリーチャートでNo.1に輝いた。
結果的に『Wide Open Spaces』は1200万枚以上のセールスとなり、アメリカ歴代のトップ50ベストセラーアルバムに名を連ねることとなった。
1999年の夏、彼女たちは人気のティム・マックグロウ(Tim McGraw)のツアーの前座を務めた。
2000年には5thアルバム『Fly』を発表。
同作は1000万枚の売り上げを記録。
『Fly』からはカントリーでNo.1となった「Cowboy Take Me Away」と「Without You」を含む9曲がシングルカットされた。
ディクシー・チックスは連続で「ダイアモンドアルバム」(アメリカでは1,000万枚以上のセールスを記録したアルバムのこと)を達成した。
そしてチックスは『Fly』のツアーを開始。
このツアーは初のメインアクトで、アリーナを満員とするほどの人気であった。
2002年リリースされた6thアルバム『Home』は、以前の2つのレコードとは違い、ドラムなしで演奏され、そしてとてもアップテンポなブルーグラスともの悲しいバラードに占められていた。
それだけでなく、アルバムの1曲目であり1stシングルであった「Long Time Gone」の歌詞は、マール・ハガード(Merle Haggard)やジョニー・キャッシュ、ハンク・ウィリアムズが例示しているような、ジャンルとしての魂を無視するミュージシャンを咎める内容で、明らかに現代的なカントリーミュージックラジオを攻撃するものであった。
そのシングルはカントリーチャートで2位となり、政治的な論点によって傷つけられても最後には600万枚のセールを記録した。
その上、「Long Time Gone」はチックスにとって、ポップスジャンルにおける最初のNo.1ヒットとなった。
フリートウッド・マックのカバー曲「ランドスライド」もカントリーとポップの両方でトップ10入りを達成した。
2003年2月23日に開催された第45回グラミー賞ではベストカントリーアルバムを含む4つを『Home』によって獲得。
このアルバム後のツアー「Top of the World」のチケットは数時間のうちに売り切れとなったほどだった。
2003年12月24日のブッシュ大統領が行ったイラク戦争を批判したリード・ヴォーカルのナタリー・メインズの公共の場での批判は、グループを巻き込む大きな論争となった。
7thアルバム『Taking the Long Way』は2006年5月22日に発表された。
同作はリック・ルービン(メタリカ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、ジョニー・キャッシュ、ニール・ダイアモンドやビースティ・ボーイズなどと仕事をしている)によってプロデュースされ、そして伝統的なカントリーよりもロックを強調したものとなった。
14曲全てで、様々なソングライターと共同でチックス3人の名義となっている。
このアルバムは彼女ら自身が「事件」と呼んでいることや挑戦的なことを思い出されることを間接的に呼び起こされる追加のトラックを含んでいる。
例えば、5月9日の「TIME」の記事にマーティは「むしろリーバ・マッキンタイア(Reba McEntire)とトビー・キース(Toby Keith)と5枚のディスクチェンジャーを使う人々よりも私たちと共に成長し、それを得た本当にクールな人々に従うことの方が少しはマシだ。私たちはそれらのファンの種類が欲しいと思いません。彼らはあなたが出来ることを制限したのだ」と発言。
ナタリーは早期にブッシュに謝ったことを撤回し「私は政府を尊敬していないことを謝った。しかし、私はそれ以上謝罪する必要があるとは感じていません。私は大統領へのどんな敬意も義務で負わされているとは思いません。」と述べた。
ラジオでのエアプレイは最小限であったが、『Taking the Long Way』はポップアルバムとカントリーアルバムの両方のランキングでNo.1の出だしとなった。
売り上げも第1週だけで526,000枚(その年のカントリー楽曲において合計は2番目だった)を記録。
そして、その最初の週でゴールドレコードとなった。チックスは3枚のアルバムが初登場1位となった史上初の女性グループとなった。
2006年において『Taking the Long Way』はアメリカにおいて9番目の売り上げであった。
また、2007年2月11日に発表されたグラミー賞(Grammy Awards of 2007)では、ディクシー・チックスがこのアルバムで主要4部門中3部門を制覇した。
2009年、マーティとエミリーはコート・ヤード・ハウンズというデュオ名義で活動を始め、2010年にはディクシー・チックスの所属レーベルであるオープン・ワイド/コロムビアから初のアルバム『Court Yard Hounds』を発表。
2013年にはデュオ名義で2作目のアルバム『Amelita』をリリースした。
また、2013年にはナタリー・メインズが初のソロ・アルバム『Mother』を発表した。
2019年発表のTaylor Swift(テイラー・スウィフト)のアルバム『Lover』収録の楽曲「Soon You’ll Get Better」に参加し、テイラーとのコラボが話題となった。
2020年6月25日、警察によるアフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイド殺害と人種差別への抗議が広がる中、”ディクシー”という語が奴隷制存続を主張し南北戦争をひきおこした南部諸州の名称であることを考慮し、The Chicks(ザ・チックス)に改名すると発表。
また改名の発表とともに人種差別への抗議を歌った新曲「March March」とそのPVもリリースした。
2020年7月に、14年振りとなるアルバム『Gaslighter』をリリースした。
<DISCOGRAPHY>
『Thank Heavens for Dale Evans 』(1990年) - 日本未発売
『Little Ol Cowgirl』(1992年) - 日本未発売
『Shouldn't a Told You That』(1993年) - 日本未発売
『Wide Open Space』(1998年)
『Fly』(1999年)
『Home』(2002年)
『Top of the World Tour』 (ライヴ・アルバム) (2003年)
『TAKING THE LONG WAY』(2006年)
『Gaslighter』(2020年)
『Wide Open Space』は、The Chicks(Dixie Chicks)の、4作目にして、メジャー・レーベル・デビューアルバムとなっています。
プロデュースは、Paul Worley、Blake Chancey
「I Can Love You Better」
1stシングル。
ノリの良いカントリー・ポップ(#^^#)
「Wide Open Spaces」
3rdシングル。
以前デビュー前のアヴリル・ラヴィーンがこの曲を披露していた動画を紹介しました(#^^#)
➡https://inthislife.hatenablog.com/entry/avrillavigne-chapters-live
とても心地の良いミディアムテンポのカントリー・ポップ♪
「Loving Arms」
しっとりと聴かせる1曲。
「There's Your Trouble」
2ndシングル。
メロディが耳に残るポップ・ナンバーです!
「You Were Mine」
4thシングル。
メロディアスなバラード(*^^*)
「Never Say Die」
ミディアムテンポが耳に心地よい1曲。
「Tonight The Heartache's On Me」
5thシングル。
リズミカルでポップなカントリー・ミュージック!!
「Let 'Er Rip」
思わずツイストダンスしたくなってしまう(笑)ノリノリの1曲!!(^^♪
「Once You've Loved Somebody」
スローテンポで、しみじみと聴きたい1曲になっています(#^^#)
「I'll Take Care Of You」
コーラスも美しい、エモーショナルな1曲。
「Am I The Only One(Who's Ever Felt This Way)」
クールなカントリー・アレンジが素晴らしい1曲。
「Give It Up Or Let Me Go」
曲終りの所で”イヤァーッハァッ、ハッハーァ!!”と叫んで(?)いるのは誰!?
まぁなんとも楽しそう(#^^#)
アメリカ南部の片田舎の長閑な風景が浮かんでくる、これぞカントリー!!というアルバムに仕上がっています(#^^#)
そして今年6月には”ザ・チックス”に改名していたのですね…。
2003年、ロンドン公演の舞台上でイラク侵攻の準備を着々と進めるブッシュ政権に対して、ナタリーが戦争の回避を願う気持ちから発した、”合衆国の大統領が(同郷の)テキサス出身で恥ずかしい”という発言。
それによって、バッシングやさらにはボイコット運動にまで発展し、痛い目を見てきた彼女達ですが、まったく怯まず、発言を後悔するでもなく、逆にパワーに変えてしまう所が本当に凄い…。
つい最近、14年振りの新作アルバム『Gaslighter』が発売されたとの事で、まだ未聴なのですが、こちらも早くチェックできればなぁと思っています(#^^#)
因みに日本国内盤は9月23日発売予定との事!!
未聴の方は新作と共に是非チェックしてみて下さいね!!(#^^#)